2009年上下半期
NHKがドラマのモチーフに持ち出し、新聞には紹介所の広告が連日掲載される。テレビのワイドショーは言わずもがな。メディアがみんなで煽っている。
それにしても「婚活」ということばが直感的に気持ち悪さを感じるのはなぜだろうか。
エントリーシート、セミナー、SPI、グループディスカッションに圧迫面接…「就活」のスタイルをそのまま持ち込まれてしまいそうな感覚。
「年収500万を稼ぐ」ではなく、「年収500万を嫁ぐ」なのである。
昔は「こんな人いるよ。会ってみる?」と言ってくる「お節介屋さん」が近所や職場内にいたという。
今の「お節介屋さん」はインテリジェントビルの中で群れをなしている。
「こんな人が検索結果に該当しました。詳細なデータを閲覧しますか?」と言ってくるのである。
昔の「お節介屋さん」は「お節介する」ことに生きがいを感じるが、今の「お節介屋さん」は「お節介」の「代償」を「金銭」で求めてくる。それがビジネスである。
偽装請負やら不況で派遣ビジネスが下火になったら、次は「永久就職ビジネス」なのだろうか。
なんとも世知辛い。
経済の不安、雇用の不安、将来の不安…さまざまな不安に煽られてきたが、根本的なところはみんな同じである。
それは「拠り所の不安」。
しかし、その不安を解消する手段が抜本的なものでなく付け焼刃なものばかりだから、常に屈折した形で発露されるのである。
6月12日の鳩山総務大臣更迭。
当初ハゲタカは外国からやってくるのかと思ったが、国内にもいたのか。
かんぽの宿だの不正ダイレクトメールだの、国有の資産やサービスに群がるハゲタカが。
もっともこんなものはハゲタカほどかっこいいものではなく、言うなれば街のゴミ集積場に群がるカラスみたいなもの。自分のことしか考えない迷惑モノである。
そんな迷惑モノを駆除しようと少し太った伝書鳩が飛び回ったが、結局は食われてしまった。
この国では私物化できる権利を民間に与えることを民営化と言うらしい。
2月12日の麻生首相批判。
自分が他人を不快にさせている事実についてはどうでもいいが、他人に悪口を言われる事は耐えられないようだ。
結局3分の2の議席は自分の人気で得たものだと言いたいのだ。
すでに過去の人なのに、「絵になるから」と未だに取り上げるマスコミの愚。
この「郵政民営化フェチ」はいい加減に消えてほしいと願うのが「普通の人」だと思う。
定額給付金。国民から集めた税金をこのような形態で再分配するというのは政治のレベルが著しく、低い。
ならばわれわれ自身が適正な再分配をしようではないか。
心霊写真は心理写真
◆子供のころ、本屋で立ち読みした「恐怖の心霊写真集」なるものが怖くて仕方がなかった。
立ち読みしたその日の夜、ふと本の内容を思い出して眠れなかった覚えがある。
◆心霊写真はなぜ怖いのか?
現実世界に存在しないものが写っているから? 写っていないものが写っているから?
それもあるかもしれない。
だが、こうした写真に共通してあるのは「情報量の少なさ」である。情報が少ないがゆえに恐怖を誘うのである。
たとえば手持ちの写真を心霊写真風にしてみたいと思ったら、PhotoshopやGIMPなどのフォトレタッチソフトで次のような加工をしてみるといい。
1.カラーをモノクロに変換する
2.薄くぼかしを加える
3.ノイズを加えたり、トーンカーブを変えて粒子を粗くする
4.コントラストや明るさを落とす
5.人物写真の眼の部分に黒い線を引いてみる(←重要。モザイクはNG)
6.画像のコントラストの低い部分に白や黒の線で丸を描いてみたり、矢印を引いてみる
7.構図バランスに関係のないトリミングをしてみる。さらにトリミングした画像を拡大してみる
8.レイヤー機能で別の画像を合成したり、逆光フィルターで加工するのはお好みで
9.画像と関係のないキャプションをつける。「昭和53年頃撮影」など。「頃」という部分に注意。
◆これらはどのような作業をしているのか、と言えば、「元画像に含まれる情報量を減らし、元画像にはない情報をあと付けする作業、そして画像を見る側の想像力を引き起こさせる作業」なのである。
心霊写真変換というサイトは、こうした作業をCGIスクリプトで自動化したものである。デジカメなどでおなじみの顔検出技術を用いて目線を入れる機能までついているのが興味深い。
◆カラーのいわゆる心霊写真はさして怖くないがモノクロは怖い。これは情報量が少ないからだ。
粒子が粗い画像は情報量が少ない。コントラストが低くて暗い画像もしかり。
情報が少ないからこそ、そこにさまざまな解釈を加えることができる。
白もしくは黒い丸で囲んだり、矢印を引くのは「みなさんここに注目してください。ここになんかいますよ」という情報の付加である。
トリミングや拡大によって「見てもらいたいところ」をクローズアップするのも情報付加である。
ゆえに見る者に対してさまざまな想像力が働く。
◆情報が少ないと人は不安になる。その不安に対して解釈を加えることで解消と理解を試みようとするのは、太古の昔からヒトが行ってきたことだ。こうしてヒトの心理に働き掛け、ヒトの心理で鑑賞させる(する)のが心霊写真、もとい心理写真である。
◆さて疑問。高画素デジカメやハイヴィョン・ヴィデオムーヴィーの時代に心霊写真・映像は存在しうるであろうか。
2007.04.01 STIJ Projectが開設11年目に突入
平素は弊STIJ Project・現代風景研究会の各サイトをご覧いただきありがとうございます。
2007年4月3日で弊サイトは開設11年目に突入いたします。1996年4月の開設以降、コーナーの充実、サーバー移転、そしてレイアウト改訂などを経て現在に至っております。これまでにごらんいただいているみなさまに深く感謝申しあげます。
11年目を迎えるにあたり、一部コーナーの内容見直しや整理等をはかっていく予定です。
今後とも「身近な風景を見つめ、考える総合隙間オピニオンサイト」、「Watch the social trend, think the furure.」のサイト趣旨を貫くべくコンテンツの充実につとめてまいります。引き続きよろしくお願い申し上げます。